法務日英翻訳者の方から、「契約書の条番号を統一するためのワイルドカード」について問い合わせをもらいました。
その方は上書き翻訳をしています。条番号が統一されていない場合に置換が正確にされず困っているとのこと。おそらく、こんな感じで置換しているんだと思います。
第1条 → Article 1
Wordのワイルドカードを使えば簡単にできますね。
ところが、条番号の表記に揺れがあると、置換できないのです。
たとえば、
第 1 条 (パターン1:半角数字の前後に半角スペースあり)
第 1条 (パターン2:半角数字の前に半角スペースあり)
第1 条 (パターン3:半角数字の後に半角スペースあり)
みたいな感じ。
現場の書類ではこういうことがよくあるようです。
このような場合、まずは1つ1つワイルドカードを作ります。
1つの検索式で上記の3パターンを網羅しようと最初から考えると大変です。
<目次>
ワイルドカードの置換式
パターン1
検索する文字列:第 ([0-9]{1,}) 条
置換後の文字列:Article \1
パターン2
検索する文字列:第 ([0-9]{1,})条
置換後の文字列:Article \1
パターン3
検索する文字列:第([0-9]{1,}) 条
置換後の文字列:Article \1
3つのパターンを1つに統合?
すべてを1回で置換する方法を考えようと思いましたが、難しそうなのですぐにあきらめました。
こういうのはあんまり時間をかけないほうがいいですね。
なぜなら、上書き翻訳用の一括置換ソフト「ぱらぱら」 を用いれば、上記3回の置換を自動的に実行できるからです。
このようにメインの用語集で置換をする前に表記を統一するための前処理関連の置換用辞書ファイルを用意しておくと便利ですね。
この前処理用ファイルにノウハウをどんどん蓄積していってください。