【ぱらぱら】一括置換による翻訳の支援ソフト「ぱらぱら」の処理時間について

2012年6月22日

先日のJTFのセミナー(日本翻訳連盟セミナー 2秒×1000回=30分のなぞ )でもご質問をいただきました。

一括置換翻訳の支援ソフト「ぱらぱら」の処理時間はどのくらいか?ということについてご紹介します。

実は、私はどのくらいかかるのかを計測をしたことがなく、セミナーの時には、5分~数十分とお答えしました。

そのときにも説明したのですが、原文によっても、辞書の大きさによっても異なるので一概にスピードを説明できないことと、私はこの時間をパソコンの前で待つようなことをしたことがないので、気にしていなかったことがあり、このようなおおざっぱな回答になってしまいました。

私の翻訳の方法では、ぱらぱらを用いた一括置換は1案件に2度(翻訳前の処理と翻訳後のチェック)しか行っていないので、翻訳のスピードにはほぼ無関係で気にしたことがありませんでした。

要は、置換中は食事をしていたり、別の仕事をしていたり、掃除をしていたり。

翻訳とは全く別のことをしていました。

そんなわけで、当日は回答らしい回答ができませんでしたが、今回は私のパソコンで計測した結果をご紹介します。

なお、今後アップデートされるぱらぱらでは、処理時間の計測機能を盛り込みましたので、ご自身のパソコンで辞書の数、大きさ、原文の文字数、頁数、表の数などをパラメーターにしておおよその処理時間を予想できるようにされるといいかもしれませんね。

実験の条件

■対象文書:

(ケース1)13,300文字の日本語の特許明細書(図・表なし)
(ケース2)13,300文字の日本語の特許明細書(図・表なし)
(ケース3)147,000文字の日本語の特許明細書(図・表なし) 174ページ

■辞書:

(ケース1)4,000語の辞書(8種類の合計)
(ケース2)48,000語の辞書(8種類の合計)
(ケース3)48,000語の辞書(8種類の合計)

■処理後の英単語の語数:

(ケース1)3,500語 194種類
(ケース2)3,500語 194種類
(ケース3)38,500語 194種類

■パソコン:

CPU Core i3-2120 3.30GH
メモリ 4G
Windows 7 (64bit) × Word 2010

Lenovoのデスクトップマシンです。

■表示モード

印刷レイアウトとWebレイアウトで実験。

実験結果

■分量による差

(ケース1)約1分20秒
(ケース2)約11分
(ケース3)約13分

■表示モードによる差

ほどんどなし

考察

辞書が大きくなると処理時間がかかります。

これは、置換に用いられたか否かは関係なく、検索・置換を繰り返すためにかかる時間です。

また、対象となる原文ファイルの文字数が多い場合にも処理時間がかかります。

これは、みなさんも体験されていておわかりだと思いますが、通常の「検索と置換」ダイアログボックスからの置換でも、書類が大きい場合には一括置換に時間がかかりますね。

おおよその目安です。

なんらかの参考になればと思います。

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