6月21日(土)、22日(日)に東京ビッグサイトで英日・日英翻訳国際会議(IJET-25) が開催されます。
この2日間で、約70の翻訳・通訳セミナー(セッション、ワークショップ、パネルディスカッション)が開催されます。
私はその運営のお手伝いをさせていただいております。
そのイベントにて、私も1つのセッションを担当させていただきます。
その内容について紹介させていただきます。
<目次>
オートコレクトを文字入力支援に使う
私のWordマクロセミナーでも時々ご紹介していますが、Wordには非常に優れた文字入力支援機能があります。
オートコレクトです。
オートコレクトは、スペルミスをした文字列を正しい文字列に直す機能だと思われがちですが、Wordのオートコレクトはそれだけではありません。
英語を母国語にする方々にはIMEやATOKのようなものがありません。そのため、私たちが変換の工夫をするように、彼らはオートコレクトに様々な文字列を登録して入力支援に使っているのです。
登録のルールを決めて工夫をすれば、難しいつづりの単語を簡単に入力できたり、よく使う説明文を記号で入力できたり。
そんな活用ができるのです。
さらに、書式(文字サイズ、文字の色、斜体、太字などなど)を含む文字列も入力できます。ついでに図や表も入力できてしまいます(笑)。
案外、応用範囲が広いのです。
オートコレクトをオフにする?
翻訳者には、不要なオートコレクトをオフにするという考え方を持っている方がいます。
私も、そのように提唱しています。
特に、「入力オートフォーマット」(文字入力をする際に、連続する番号が入力されたり、箇条書きの記号が入力されたりする「あれ」です)はオフにしてもよい項目がたくさんあると思います。
イライラの原因になりますからね。意識して制御するのがいいと思い、以下のようなマクロも提案したことがあります。
【Wordマクロ】オートコレクト、オートフォーマットをオフにする
【Wordマクロ】オートコレクト、オートフォーマットをデフォルト設定にする
オートコレクトの積極的な活用方法
でも、文字入力をするための「オートコレクト」はもっと積極的に活用するといいなとも思っています。
特許明細書を書かれている技術者の方々であれば、参照符号を入力しただけで自動的に構成要素名が入力できたらうれしくないですか?
「10は|」( 「Enterキー」で確定)→「エンジン10は|」
これ以外にも、よくある文字列を入力する場合にも役立ちます。
「b|」( 「Enterキー」で確定)→「及び|」
英文作成時にも使えますね。
「wrt|」( 「Spaceキー」で確定)→「with reference to |」
つまり、オレンジ色の部分が自動入力されるわけです。この動作をオートコレクトを使って実現します。
これは、オートコレクトの利用の一例であって、他にも定型の説明文を追記したり、提携の書式を文字列にあてはめたり、いろんなことができるんです!
このセッションでは、Wordならではのオートコレクトの使い方を提案させていただきます。
簡単に登録して簡単にシェア
で、今まで、このオートコレクトが活用されていなかったのには理由があります。
複数の項目を登録するのが面倒なのです。
オートコレクトの登録ダイアログを開いて、900以上もあるデフォルト設定の項目を目にしただけでやる気がなえます(笑)。
ここに自分が登録した項目がすべて混ざってしまうのですから、大変です。何を登録したのか覚えられませんからね。
さらに、せっかく登録した数十の項目を別のパソコンに移動する場合にどうしますか?
その答えもWordは用意していません。
そこでWordマクロの出番です。
こんなものを作ってみました。IJET-25参加者全員にプレゼントするマクロです!
ユーザー定義した項目だけを表示します!
しかも、Wordファイルにタブ区切りで入力項目を設定しておけば、複数項目を一気に登録できます。
逆に、登録したユーザー登録だけをWordファイルに書き出せます。
オートコレクトにはたくさん登録する必要はありません。
必要な項目を案件ごとに登録して使ってみることが大切です。
慣れてきたら項目を増やせばいいですよね。
セッションでは、このAutoCorrect Boosterを紹介します。
Wordだけじゃなかった!
そうなのです。
このオートコレクトは、Word以外のOffice製品で使えるのですね。
書式付の文字や図・表の入力はWordでのみ使える機能ですが、単純な文字列の入力はOffice製品で共通の定義ファイルを使っています。
そのため、Wordで設定したオートコレクトの項目がそのまま別のソフトでも活用できるのです!
IJET-25参加者全員にマクロをプレゼント!
私のセッションでは、このマクロの使い方や使う工夫をデモにて簡単に紹介いたします。
日本語でも英語でもどちらでも使えます。
IMEやATOKに登録するのとは一味違って、案件ごとの「使い捨て」前提の用語登録って面白いです。
それを繰り返していくと、自分が何を必要としているのか案外わかってきます。
少ない登録数で大丈夫。それだけでも十分に便利です。
そんな面白+お役立ちマクロです。どうぞご活用ください!
これ以外にも特許翻訳者・特許技術者に役立つ情報がいっぱい!
以前の記事でもご紹介したとおり、IJET-25では、様々なお役立ちセッションがあります。
こちらの記事で紹介いたしましたのでご覧ください。
【イベント紹介】第25回英日・日英翻訳国際会議(IJET-25)
IJET-25のお申し込みはこちらから!
4月10日まで早割です。5000円もお得!
ぜひお申し込みください!