昨日の第3回JTFスタイルガイドセミナー「プロが教える日本語文章の校正・リライトのテクニック」 (磯崎 博史さん )は、大変勉強になりました。
校正・リライトするための具体的な視点を教えていただきました。
そのときに、「同一助詞『の』が3回以上連続することを避ける」という例がありました。
これ、ワイルドカードで見つけられるかも!と思って、セミナー中にいろいろ考えてみて、以下のような感じで作ってみました。
午後の第4回セミナーは私がWordのワイルドカード解説を担当しましたので、この事例をそのまま紹介してみました(笑)。
以下のような例文でお試し下さい。
<目次>
【例文】
Wordの検索のワイルドカードの使い方の説明
【考え方】
最初から完璧な答えはないので、試しながら例外が出たときに追加するというスタンスで検索式を作ります。
私は以下のような手順で作りました。
ほかにも答えはあると思いますので、例としてご覧ください。
(1)最初に試した検索式
助詞「の」以外の文字列で「の」を挟むという図式です。
さらに1文の中で判定を完結したいので、句点「。」も除外しています。
[!。の]{1,}の[!。の]{1,}の[!。の]{1,}の[!。の]
(2)次に試した検索式
上記以外のサンプルファイル(特許明細書)で試したところ、段落をまたいで選択されてしまい、改行記号(^13)を除外する必要があると発見
[!。^13の]{1,}の[!。^13の]{1,}の[!。^13の]{1,}の[!。^13の]
(3)次に試した検索式
読点「、」もいらないと判断して、除外文字列に入れました。
いろいろなサンプルで試すといいですね。
[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]
(4)次に試した検索式
助詞「を」があると、不自然かと思いまして除外文字列に追記しました。
[!。、^13をの]{1,}の[!。、^13をの]{1,}の[!。、^13をの]{1,}の[!。、^13をの]
ただし、(4)までいくと対象となる箇所を取りこぼす可能性もあるので、広く検知できる(3)くらいでいいかもしれません。
これも、「蛍光と対策」や「色 de チェック 」に登録しておくと毎回のチェックで使えます。
あと、画像を作成してから気づきましたが、助詞「の」の前は1文字でいいですね。
以下、(3)の検索式を修正しました。
修正前
[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]
修正後
[!。、^13の]の[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]{1,}の[!。、^13の]
コメント
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2. Re:校正ソフトから機能を拾ったら・・・
>水野麻子さん
いつもヒントをありがとうございます。
最近JustRight!を購入したので動きを分析してみます。
確かに、JustRight!と似たようなことをマクロでできたらいいかもしれません。
頭の体操してみます!
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1. 校正ソフトから機能を拾ったら・・・
こんにちは。
今回の話で、思ったことがあります。
JustRight!の動き(の一部)をマクロにしたら、JustRight!を持っていない人でも、ある程度は同様の校正ができるかもしれないなと。たとえば、JustRight!には校正設定の「表現洗練-同一助詞の連続」というものがあります。
これ、デフォルトの設定では、「の」「が」「は」が3回以上か、「で」「を」が2回以上連続する文節が抽出されるのです。こういう設定項目を分析して、Wordマクロに反映させたらどうなるか?ですね。
単なる思いつきなので、実現可能性は考慮していませんが、頭の体操にでも(笑)。