Wordで動く翻訳チェックソフト「色deチェック」のアップデートです。
ユーザーのみなさまからいただいた様々なご要望にお応えしました。ぜひダウンロードして古いバージョンと差し替えてください。
機能追加
チェック:キーワードの英文チェックの判定精度を向上
チェックの[オプション]ダイアログで、「英文チェック」を選択できます。
(参考:キーワードの着色機能でできること)
これまでは、定冠詞やピリオドの判定で誤判定になる場合がありました。既知の誤判定を修正しました。もし誤判定に気づかれた場合、お問い合わせフォームから連絡ください。次のアップデートで修正します。
チェック:ずぼらな管理のExcel用語集から用語を自動抽出
用語集チェックで利用する用語集が丁寧に管理されていない場合の救済措置を作りました。チェック時間短縮のために、用語集チェックにふさわしいものを自動抽出する機能です。
社内の用語集を管理する暇がない場合、過去訳を使っておおざっぱに用語集を作成することがあります。特に、翻訳メモリから用語集を作成する際には、原文と訳文に同一の数字やアルファベットが入力されていることがあります。また、原語や訳語にハイフンのみが書かれている場合があります。
このようなチェックは、用語集のチェックでは正確に判定できません。でも英数字記号のチェックで確実に行えます。よってこれらの文字列を用語集のチェックをしないように自動的に除外します。
チェック:ファイルの分割処理におけるファイル分割のスピードを向上
数千から数万セグメントで数百ページにおよぶような大きなファイルをチェックする場合、色deチェックでは[分割処理]機能をお勧めしています。この機能では元のファイルを指定した行数ごとに自動分割して小さなファイルにしてチェックを実行します。
今回の改良で、このファイルの分割をスムーズに速く実行できるように改良しました。
以下のダイアログで、③の欄にファイルごとの行数を入力します。以下の例では500行になっていますが、100行にしてもかまいません。その場合、分割後のファイルの数が増えますが1つのファイルを処理するスピードが上がります。ご利用のパソコンの性能にあわせて数字を設定してください。
ツール:KWIC Finder Ver. 4に対応
色deチェックには、TYK_KWIC_Finder と TYK_KWIC_Finder_Pro のマクロを用いて、WordからKWIC Finderでキーワードを検索する機能があります。
(参考:KWIC Finderを活用する)
今回のバージョンで、KWIC Finder Ver. 4に対応しました。バージョンは自動判定しますが、複数のバージョンをインストールしている場合には、[ヘルプ]ダイアログで指定してください。
ツール:特許明細書の図面の説明のセルの自動分割機能を追加
特許明細書の対訳表で、【図面の簡単な説明】の段落に、数十の図面の説明が書かれている場合があります。これが1つのセルに入っている場合には、セルが複数ページにわたってしまい原文と訳文との比較がしづらくなります。
色deチェックには、このような場合に原文と訳文をそれぞれ図面番号で分割する機能があります。これまでは、原文のセルと訳文のセルをそれぞれ指定し、対応する言語のボタンをクリックして分割していました。
今回の改良では、以下のように隣り合う原文と訳文のセルを選択した状態で[ツール]タイアログの[対訳表]タブにある[自動で分割]ボタンをクリックすると、自動的に言語を判定して分割を実行します。
以下のように分割されました。これであれば、目視のチェックでも色deチェックを使った英数字記号のチェックでも正確な比較ができます。
なお、[色deチェック]タブの以下のボタンから起動できます。
ツール:コメントの一覧表作成機能の強化
色deチェックにはコメントの一覧表作成機能があります。
(参考:挿入したコメントの一覧表を作成する)
今回の改良で、コメントを挿入した対象となる文を抜き出す機能を追加しました。この機能は、以下のマクロを色deチェック用にさらに作りこんで用いています。
(参考:【コード】コメントを書き出すWordマクロ(その6)対象となる文を取得)
[ツール]ダイアログの[その他]タブのオプションで設定してください。コメントの作成者の列も追加できます。
今回のバージョンから追加した以下のボタンをクリックすると、[ツール]ダイアログの[その他]タブが開きます。
全体:リボンユーザーインターフェイスの改良
空のセルにジャンプする機能の[空欄]ボタンと[ツール]タイアログボックスの[その他]タブを開く[起動]ボタンを追加しました。
バグ修正
- ツール:蛍光ペンでの255文字以上の着色機能の不具合を修正
- ツール:蛍光ペンでの着色機能は、変更履歴がある場合に着色漏れが生じるため、変更履歴のあるファイルでは機能を無効化
- ツール:文字の着色時の不具合が発生する場合があり修正
- ツール:図面の説明のセルの自動分割機能で余分な改行記号が入る不具合を修正
- チェック:memoQのRTFファイルでエラーが発生する場合があり修正
- 対訳表:段落番号が1つも書かれていない特許明細書でも特許モードで対訳表を作成できるように修正
- 対訳表:対訳表作成時に列幅が広くなりすぎて表の一部が表示されない不具合を修正(ただし、一部環境ではこの不具合がまだ発生します。既知の不具合として、今後も改良を続けます)