先日Takuさんからいただいた以下のコメント で、Wordで一括置換翻訳(上書き翻訳とも呼ばれています)をするメリットって何かな?とふと考えました。
1. 教えてください。杉山範夫さんの本を読み、秀丸とSimplyTermsを使った置き換え翻訳でやろうと準備しているところへ新田さんの「ぱらぱら」の公開開始。CT方式にも興味があるので、両方とも知ってみえる新田さんに質問です。新田さんの「ぱらぱら」とSimplyTermsとではどのような違いがあるのでしょうか。ただ単にWordと秀丸の違いだけなのか、それともできることにもっと大きな違いがあるのでしょうか。両方試してみればよいのですが、私はまだ翻訳の仕事をしたことがないので試しても具体的にどういうふうに役立つのかわかりません。また、用語集が共用できるようなら場面によって両方を使いわければいいと思うのですが、そのあたりもあわせて、簡単にで結構ですので教えてください。よろしくお願いします。
というか、「ぱらぱら 」とSimplyTerms って何が違うんだろうか?と思ったのです。
私は、SimplyTermsについては研究したことがありませんでした。
私の周りの翻訳者の方も使っていらっしゃる方はいらっしゃいましたが、私はCT を使っているので、SimplyTermsは必要なかったのです。
また、特許事務所に勤務をしていた当時は、決められた書式の翻訳(Wordでの納品のみ。Excel やPowerPointの翻訳はしない。)しかしていなかったため、余計にSimplyTermsを試す必要性を感じていなかったわけです。
あと、「ぱらぱら」を公開する前に、少し研究した方がいいかなとも思った時期もありました。
「教科書的には、競合商品をひととおり研究するのがいい」と思っていたので。
でも途中で、「SimplyTermsは、本当にぱらぱらの競合なのか?」と疑問がでて、さらに、「競争する必要があるのか?」とも思い、さらに「見てしまうといろいろと機能を付け足さないといけないような気になるのもいやなだ」とも思って、いろいろと言い訳が出てきました。
結局、SimplyTermsなどの他製品(他に製品があるのかどうかも知りません)の研究をしませんでした。
そんなわけで、「ぱらぱら」は、開発者の水野麻子さんの経験・知恵・想いに、私(+CTユーザーの仲間)が欲しい機能だけを追加して作りました。
そして、最初から、「(自分は使わないけど)あったらいいかも?」の機能をたくさんいれておくよりは、ユーザーの方々の声をひろって機能を充実させたほうが、ユーザーの方にとっても使いやすいと判断して、今回の仕様になりました。
さて、先日コメントをいただいたことをきっかけに、SimplyTermsのヘルプページを拝見いたしました。
それにしてもものすごい完成度の高さですね。
結局、まだしっかりと機能をみて理解しているわけではないのですが、ユーザーインターフェースを見ただけで、その作り込みのすごさを感じます。
あと、やっぱり上書き翻訳で必要とするマクロ(秀丸マクロとして紹介されています)は同じようなものですね。
カーソルの移動に関するマクロは、私がブログで紹介してあるものと同じような機能じゃないかなと推測しました。
ソフトウェアそのものもかなり作り込まれている印象を受けますし、ヘルプページを見ただけでも、すばらしいですね。
作者の井口耕二 さんは、翻訳者としても大活躍されていますしね。その方のツールを無料で使えるのはうれしいですよね。
というわけで、比較をしてみようと思ったのですが、用途の範囲も機能も違うので比較できません。感心して終わりです。またしても言い訳をしてしまいました(笑)。
次の記事で、Wordで一括置換翻訳(上書き翻訳)をするメリットについて書こうと思います。主観的にはなりますが、これなら書けます(笑)。
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