Wordで一括置換翻訳(上書き翻訳)をするメリットですが、以下のようなことが考えられると思います。
<目次>
原文の書式を残したまま翻訳ができる
ここでいう書式というのは、文字書式(サイズ、色、下線、太字など)もありますが、段落の配置や図、表も含みます。
このようなものを見ながら、そのまま翻訳できるので、納品する仕上りのイメージをつかみつつ翻訳ができますね。
案外、表の中に言葉を収めるのは調整が必要なので、言葉を選ぶときに仕上がりをイメージできるのはメリットだと思います。
訳文にメモを入れながら翻訳ができる
Wordの機能で、「コメント挿入」があります。これを使うことで、訳文中に自分用、またはお客様用のメモを残すことができます。
Wordの機能を使うことができる
翻訳の最中に、文字の色、蛍光ペン、下線など、Wordの文字書式の設定を使えば、自分用のメモを残せます。
(関連マクロ:【3行マクロ】メモを追記するマクロ )
特許翻訳では、基本的に原稿に書式はあまり入っていませんので(上付き、下付きくらい)、文字の色を変えたり、下線を引いたりしたら、それは必ず自分が入れたものだと判断できます。
簡単に判断できる(自動判定できる)ということは、納品前にマクロで一括で削除できると言うことです。
私はこのような書式を使って、自分が訳した部分で自信があるところと、あとで丁寧に読み返すべき所を区分しています。
(関連マクロ:さらば、Wordの“おせっかい”機能)
色を上手に使うと、モノクロ印刷してもその違いが反映されます(文字色によってはモノクロ印刷では判別しづらくなりますし、蛍光ペンも色によっては書かれている文字が読みにくくなりますので注意が必要ですね)。
また、原稿に重要単語を事前に蛍光ペンや囲い文字でマーキングしてから印刷しているので、自分としては読みやすくなるような工夫もしています。
(関連マクロ:特許明細書の図面番号を白抜き文字にするマクロ )
自分の好みの仕事のやりかたを工夫できる
何より、私にとっては、自分がやりやすいようにマクロを書いて工夫できるので、それが楽しくてWordでの翻訳から離れられません。
このブログでも、私はこうやってます、という方法を紹介しているだけで、必ずしも効率化しているわけでは無いかも?のマクロもあります(笑)。
それも含めて、自分の好みで翻訳作業を進められる点が私にとっては魅力です。
最近は、Word以外の翻訳案件(ExcelやPowerPoint)もいただいておりますが、それぞれのVBAで、一括置換ソフトを作って対処してきました。あくまでも、原稿に直接上書きをして翻訳作業をするという手法です。
私には、この方法があっています。
ただ、Excel や PowerPoint では、カーソルの移動がWordほど簡単ではないので、慣れが必要ですね。まだカーソル移動に関するマクロが十分に組めていないので。
この場合には、SimplyTermsの方がいいのかな?
このあたりは、試行錯誤をしながらやり方をつくっていこうと思います。