「マクロの記録」を使って記録した「印刷設定の変更操作」のマクロを確認するの続きです。
印刷設定を自動で変更するマクロを作っています。
<目次>
「マクロの記録」機能の可能性
「マクロの記録」機能は、上手に使えば、ひとまず動くマクロを作ることができます。
自分が使う範囲で作業の自動化を達成できる可能性があるので、楽しめますね。
なぜ「自分が使う範囲」なのかというと、マクロの記録では現在の作業中の設定条件が否応なく記録されてしまうため、作業の条件設定が変わるとマクロが想定していなかった動作をすることがあるからです。
たとえば、選択範囲の文字を「MS 明朝」で「10.5ポイント」のフォントに変更する操作が知らないうちに記録されてしまっている状況を想定します。
この場合、「MS 明朝」で「10.5ポイント」のフォントの文書を扱う場合には気づかないけれど、「MS Pゴシック」で「12ポイント」の文書でマクロを実行したら不備に気がつくと思います。
なので、そのマクロを使う状況が自分が使う範囲内(特定のフォントの設定条件に限定されているなど)であれば、あまり気にしすぎずにマクロを自動化を楽しめばいいのかなと思います。
なお、気づかないうちに変なマクロが記録されることは最初はよくあります。
一度文法を学べば、何がおかしなコードなのかを読みながら判断できるようになるので、編集作業で頭を使うポイントが明らかになりますね。勘を働かせるのではなく、頭を働かせる。重要です。
これが私がマクロ勉強会で目指しているところです。
今回のチャレンジ
さて、今回チャレンジしているのは、プリンタードライバーを変更して印刷設定を変更して印刷をする場合の工程の一つ一つをマクロで記録してみることです。
上記のように、不要なコードが記録されないように、できるだけ小さなステップに区切って記録するわけです。
以下のように、1工程を細かく区切ります。
1.両面印刷用のドライバーを選択する
2.印刷ボタンをクリックする
3.通常の印刷用のドライバーに戻す
前回までに、「両面印刷用のドライバーを選択する」の1工程を記録して確認する方法を紹介しました。
では、続く2つの工程を記録して、記録した内容を確認してみましょう。
記録されたマクロ
上記の順番でそれぞれの1工程ずつ記録すると、以下のように表示されていると思います。
なお、以下の例では、マクロの区切りがわかりやすいように、行間を空けて表示しました。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 | Sub 両面印刷の設定() ' ' 両面印刷の設定 Macro ' ' ActivePrinter = "Brother_両面_2P" End Sub Sub 印刷実行() ' ' 印刷実行 Macro ' ' Application.PrintOut FileName:= "" , Range:=wdPrintAllDocument, Item:= _ wdPrintDocumentWithMarkup, Copies:=1, Pages:= "" , PageType:= _ wdPrintAllPages, Collate:= True , Background:= True , PrintToFile:= False , _ PrintZoomColumn:=0, PrintZoomRow:=0, PrintZoomPaperWidth:=0, _ PrintZoomPaperHeight:=0 End Sub Sub 通常印刷の設定() ' ' 通常印刷の設定 Macro ' ' ActivePrinter = "Brother_通常" End Sub |
これらを3つ実行すれば、ほしかった作業ができるわけですね。
では、次回は、この3工程を自動で実行する方法をご紹介します。