【Word】ワイルドカードを使う場合の注意点(その3)

2017年10月9日

ワイルドカードを使用して検索や置換をする場合の「開始位置」が異なると、結果も異なります。これは検索全般に言えることなので今さらかも知れませんが、けっこう重要なので記事にしました。

検索や置換で同じ結果を求めるのであれば、[検索と置換]ダイアログボックスを開く時のカーソルの位置を毎回確認しましょう。

文書全体で一括置換をするのであれば、文書の最初にカーソルを置いてから実行するのがいいと思います。

文章校正としてワイルドカードを使う例

以下の場合を見てみましょう。単純化するために、文章が列挙されているファイルを用意しました。

Wordの文章校正機能で、文頭が小文字になっている単語に青い波線が引かれています。

これをワイルドカードで探してみます。

ワイルドカードを用いた検索・置換は以下の通りです。見つけたところを蛍光ペンで着色します。

検索する文字列:^13[a-z]
置換後の文字列:(空欄+蛍光ペン)

Wordのワイルドカード検索では、「段落先頭の文字」を「改行記号の直後の文字」として指定します。今回探すのは、段落先頭が小文字ですから、「改行記号の直後の小文字の半角アルファベット」を探してみます。

置換例1

カーソルを以下のように段落の途中に置きます。特に、検索対象となる「段落先頭の小文字」にかかるようにカーソルを置きます。

すると、置換結果は以下の通りとなります。

そうなんです。カーソルが置かれている箇所の文字は検索されませんでした。

もともと検索対象となっているのは、「改行記号」+「半角アルファベットの小文字1文字」です。

カーソル位置は、「改行記号」の後にあるので、検索開始位置が「半角アルファベットの小文字1文字]の直前から始まっているわけです。

「文書全体」を検索対象とした場合であっても、これでは探すことができません。

なので、上記のような結果になりました。

あと気になるのが、文書の先頭の小文字ですね。

ここも気を付けなければなりません。

this の t の直前には改行記号がありませんから、「改行記号」+「半角アルファベットの小文字1文字」を見つけられないのです!

置換例2

文書の先頭にカーソルを置きます。ショートカットキーの[Ctrl] + [Home] を押せばカーソルが移動します。

置換結果は以下の通りです。4箇所に着色されました。

文書の先頭の小文字はやはり着色されません。

まとめ

  1. 検索や置換をする際には、[検索と置換]ダイアログボックスを立ち上げる時のカーソル位置に注意します。このカーソル位置から検索が開始されるからです。
  2. 検索する文字列の設定によっては、文書先頭にある対象箇所を検索できないことがあります。今回のように「改行記号の直後の半角アルファベットの小文字」の場合がそれに該当します。

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